飲食店の開業資金

飲食店の開業を考えたときに、一番事前準備が必要なものの一つに開業資金があります。

開業資金については、全額自己資金が理想ですが、足りない部分は融資を受けることになるでしょう。

通常、創業したての場合、実績がないため、民間の金融機関から融資を受けることは難しいため、日本政策金融公庫等の公的融資を受けることが一般的です。さて、開業資金についてですが、どの程度必要でしょうか。

業種・業態・立地等によってさまざまですが、1坪当たり30万~100万円程度でしょう。かなり幅広い金額ですが、実際に出店ケースによってさまざまです。
例えば、10坪のお店を始める場合、業者にすべて委託すれば、1,000万円かかることもあるでしょうが、居抜き物件の設備を上手に利用したり、内装をある程度、自分で創作すれば、その分1坪当たりの金額は下がってきます。

大事なのは、まずは自分のイメージする業種(ラーメン屋、居酒屋など)、業態(屋台、立ち飲み形式など)、そして自店のコンセプト(例えば、ターゲットは、会社帰りの30代のサラリーマンで、客単価はいくらで、あたたかい家族のような接客をする店など)を明確なものにしていって、そのお店をやるのに必要な広さはどのくらい必要か。設備はどんなものが必要か。アルバイトは必要か、、、。

というように具体的なイメージと数字を積み上げていくことが重要です。

 

飲食店開業のために必要な費用は、さまざまありますが一般的には、下記等がかかります。

  •  1.物件取得費
  •  2.設備工事費・内装工事費
  •  3.什器備品費
  •  4.開業の際にかかる諸経費
  •  5.材料費、人件費、その他諸経費
  •  6.運転資金

ただし、ここで忘れてはいけないのが、生活資金です。
飲食店開業のための費用だけでなく、しばらく収入がなくても生活していけるように生活資金(できれば6か月程度の生活費)を準備しましょう。

飲食店開業を目指している方は、多くが現在勤めているお店の休みの日に、食べ歩きをしたり、自分の料理を研究したりしている方が多いでしょうか、上記のような開業資金についても少し考えてみてはいかがでしょうか。資金面からみるとまた違うアイディアが浮かぶかもしれません。

開業に関する事務手続き

飲食店を開業するにあたり、必要な届出・手続きはさまざまあります。
一般的に必要となる手続きは下記のようになります。

以下は飲食店を開業する場合に必要な手続きの概況です。
(細かい要件や正式名称での記載、付帯する届出などは分かりにくくなるので省略します。主要な手続のご紹介で、あくまで概況ですので参考程度に考えてください。)

個人事業と法人どちらで起業するかで手続きが違います。

個人事業で開業する場合

関係
諸官庁
手続名称・種類 留意事項
税務署 ①個人事業開業届出書
②青色申告承認申請書
 (白色申告の場合は不要)
③給与支払事務所等
 の開設届出書
④源泉所得税関係届出書
①は事業を開始した日から1月以内
②は事業を開始した日から2月以内
(事業を開始した日が1月1日から
1月15日の場合は3月15日まで)
③は給与支払事務所等を設けた日から1か月以内
④は源泉所得税について特例を受ける場合に提出
県税
事務所
個人事業開業届出書 各都道府県で定める日
※税務署の開業届出書と同時に提出しましょう
市町村
役場
個人事業開業届出書 各市町村で定める日
※税務署の開業届出書と同時に提出しましょう
年金
事務所
健康保険・厚生年金
保険関係手続
従業員5人未満、サービス業の一部等は
任意加入
ハロー
ワーク
雇用保険関係手続 従業員を雇用するときは手続きが必要となります
労働
基準
監督署
労災保険関係手続 従業員を雇用するときは手続きが必要となります
その他の手続 保健所・消防署関係 飲食店の場合


やよいの青色申告



やよいの白色申告

法人で開業する場合

関係
諸官庁
手続名称・種類 留意事項
税務署 ①法人設立届出書
②青色申告承認申請書
 (白色申告の場合は不要)
③給与支払事務所等
 の開設届出書
④源泉所得税関係届出書
①は設立の日以後2か月以内
②は設立の日以後3か月を経過した日と、
設立第1期の事業年度終了の日との内、
いずれか早い日の前日まで
③は給与支払事務所等を設けた日から1か月以内
④は源泉所得税について特例を受ける場合に提出
県税
事務所
法人設立・開設届出書 各都道府県で定める日
税務署の開業届出書と同時に提出しましょう
市町村
役場
法人設立・開設届出書 各市町村で定める日
税務署の開業届出書と同時に提出しましょう
年金
事務所
健康保険・厚生年金
保険関係手続
法人の事業所はすべて加入
ハロー
ワーク
雇用保険関係手続 従業員を雇用するときは手続きが必要となります
労働
基準
監督署
労災保険関係手続 従業員を雇用するときは手続きが必要となります
その他の手続 保健所・消防署関係 飲食店の場合

上記の表の他に、消費税関係の届出や減価償却資産の償却方法の届出、たな卸資産の評価方法の届出など、

ケースバイケースで届出が必要になるものや、届出書を提出することで節税になるものがあります。
事業計画に基づいて総合的に判断して提出するようにしましょう。

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初回相談は無料ですのでお気軽に事務所までお問い合わせください。

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